中国山東省煙台市の海域でこのほど、廃棄された風力発電ブレードの材料を使った新型人工魚礁が海底に設置された。従来のコンクリートではなく、耐腐食性や強度の高いブレード素材を活用し、海洋環境や生物の特性に合わせて製造された。人民網が伝えた。
この人工魚礁は、中車山東風電有限公司が進める廃棄ブレード再利用の一環だ。同社の董国慶氏は、従来の人工魚礁に比べて風力発電ブレードは回収コストが低く、安全性・信頼性試験や海洋試験を経て、生物付着性が確認されたと説明した。
中国では、風力発電設備の更新に伴い、廃棄ブレードの処理が課題になっている。2026年3月に成立した「中華人民共和国生態環境法典」は、廃棄された風力発電ブレードなどについて、きめ細かく無害化された解体・処理を行うことを定めた。国家エネルギー局の統計によると、2025年末時点の中国の風力発電設備容量は6億4000万kWに達した。業界試算では、2030年末までに廃棄ブレードは約120万トンに上る見込みだ。
中車山東は6年前から廃棄ブレードの回収利用に取り組み、「廃棄ブレードの高効率・スマート処理設備」を開発した。標準コンテナに近い大きさの「スマート移動工場」も構築し、風力発電所やブレード保管場所に直接移動して処理できるようにした。廃棄ブレードは風力発電機のスペアパーツとして再利用されるほか、処理後の再生ガラス繊維は風力発電機の基礎部分、工事用道路、海洋牧場などに使われるという。
山東省濰坊市臨朐県劉王荘の陸上風力発電所では、15年以上運転してきた0.85MW級風力発電機45基を撤去し、新世代スマート風力発電機15基に更新する。総設備容量は38.25MWから112.5MWに増える。

(画像提供:人民網)