中国新疆ウイグル自治区にある「伊吾ジュラ紀森林」の化石を調べた研究で、約1億6000万年前の森林生態系の生産力が定量的に明らかになった。温室気候の下、この森林の年間の純一次生産量は同緯度にある現代の森林を大きく上回り、現代の温帯針葉樹林の平均の約3倍だった。研究成果は6日、国際学術誌「Science Advances」に掲載された。新華社が伝えた。
雲南大学植生構造機能・建造全国重点実験室の馮卓氏の研究チームは、中国内外の研究者と共同で、同自治区ハミ市の「伊吾ジュラ紀森林」を調査した。現地に残された状態で保存されていた裸子植物の幹の化石を基に、化石の解剖学的分析と現代の森林生態学の手法を組み合わせ、当時の森林の構成や空間構造、バイオマス、純一次生産量を定量的に復元した。
その結果、「伊吾ジュラ紀森林」の林冠の平均高度は約28.6メートルで、森林バイオマスは1ヘクタール当たり276.2~386.9トンだった。森林構造は、現代の北半球の中・高緯度地域に分布する針葉樹主体の森林と似ていた。一方、年間の純一次生産量は1ヘクタール当たり21.11~31.9トンで、現在の同地域の針葉樹林や世界の温帯林の平均を大きく上回っていた。
研究チームは、ジュラ紀中期には大気中の二酸化炭素濃度が高く、温暖な温室気候だったことが植物の光合成効率を高め、森林の成長を促したと分析した。その結果、広範囲に分布していた裸子植物林が、当時の世界の陸域における重要な炭素吸収源になっていたとしている。