青蔵高原(チベット高原)に分布する岩石氷河のデータセットがこのほど公開された。中国科学院青蔵高原研究所の研究チームが作成したもので、13万カ所を超える岩石氷河を確認し、総面積は約1万6500平方キロメートルに達した。関連研究成果は学術誌『Science Bulletin』に掲載された。科技日報が伝えた。
岩石氷河は、氷を含む岩石の破片や土壌からなり、高山の寒冷環境下でゆっくりと斜面を移動する。山岳永久凍土の存在を示す地表指標であるとともに、潜在的な固体水資源でもある。表面が岩石の破片に覆われているため、衛星画像などからの識別が難しかった。
研究チームは高解像度光学画像、レーダー衛星データ、人工知能(AI)のディープラーニング技術を活用して、同高原の岩石氷河を調査した。さらにレーダー干渉計測技術で移動速度を分析し、99.3%の岩石氷河で地表変形速度の観測結果を得た。
岩石氷河内部に蓄えられている氷を水量に換算すると、約92~186立方キロメートルになると推計された。論文の責任著者である中国科学院青蔵高原研究所の馮敏研究員は、周辺の氷河が縮小している地域や氷河のない地域では、岩石氷河から徐々に放出される水が河川への長期的な水供給や生態系の調整に重要な役割を果たす可能性があると説明した。

(画像提供:人民網)