2026年10月19日-10月23日
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3Dプリントで「代替サーモン」開発 高齢者の飲み込みやすさに配慮

2026年10月23日

 中国農業科学院農産物加工研究所の研究チームはこのほど、クルミと卵白のタンパク質を組み合わせた複合エマルションゲルを開発し、押出式3Dプリント技術を使って、タンパク質が豊富で飲み込みやすい代替サーモンを製造した。嚥下(えんげ)機能が低下した高齢者向けの食品として開発されたもので、サーモンに似た外観や食感を再現している。人民日報海外版が伝えた。

 3Dプリント食品の特徴は、設計に従って食品の形状や内部構造を精密に作り出せることだ。その鍵となるのが、プリントに使用する「インク」に当たる食品素材だ。

 研究チームは、2種類のタンパク質を組み合わせる方法を採用した。クルミから油を搾った後に残るクルミ粕は、タンパク質含有量が45%に達する植物性タンパク質の供給源だが、そのままではゲルを形成する能力が弱く、3Dプリントによる成形が難しい。そこで研究チームは、安定したゲル構造を形成する卵白タンパク質を加え、クルミタンパク質を組み込むことで、成形しやすい食品素材を開発した。

 製造には、2種類の材料を同時に押し出せる3Dプリンターを使用した。黄色のクルミタンパク質と卵白タンパク質を主成分とする素材をサーモンの筋肉部分に、白色の分離大豆タンパク質と卵白タンパク質を主成分とする素材を脂肪部分に見立て、サーモン特有の赤と白の縞模様を再現した。

焼くか、蒸すか? 調理方法による違い

 研究チームは、蒸し調理とオーブンによる焼成を比較した。その結果、焼成したサンプルでは主要な風味成分の含有量が増加し、色合いや香り、飲み込みやすさの面でも蒸し調理を上回った。特に、100℃で3分間焼成した場合に最も良好な結果が得られ、味や香り、食感などを評価する官能評価でも最高得点となった。また、焼成時間を調整することで食品の硬さを制御でき、国際的な嚥下調整食の基準である「IDDSI」のレベル5とレベル6に対応する食品を作ることができた。これにより、飲み込む能力が異なる高齢者に合わせた食品の提供が可能になる。

 専門機関による試験では、開発した代替サーモンのタンパク質含有量は22%に達した。柔らかく適度な水分を含み、口の中でまとまりやすく、崩れにくいという特徴があり、安全に飲み込める食品に求められる食感の要件を満たしている。

(画像提供:人民網)

(提供元:人民網)

 
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