2021年09月
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G20研究大臣会合にオンライン参加 インド教育相

スバス・サルカール(Subhas Sarkar)教育相は8月6日、イタリアが主催した20カ国・地域(G20)の研究大臣会合(オンライン)に参加した。G20の各大臣は、強力で持続可能で回復力を持ちかつ包摂的な回復のために研究協力の強化や、G20諸国間でのデジタル空間の共有について意見を交換した。

インドからは、閣外教育相のアンプルナ・デビ(Annpurna Devi)とラージクマール・ランジャン・シン(Rajkumar Ranjan Singh)の両氏、また、高等教育長官のアミット・カレ(Amit Khare)氏らが出席した。

インド政府を代表してサルカール氏は、研究を促進し、若者をスキル化(skill)、再スキル化(reskill)、スキル高度化(upskill)するという国のコミットメントのほか、この目的達成のため他G20諸国と協力することを強調し、「インドはG20パートナーと協力し、一般的な問題に対する証拠に基づいた解決策を見つけることを非常に重要視している」と表明した。

オンライン参加するインド政府関係者ら

サルカール氏は以下の点も強調した。

  1. (1)インドの新しい「国家教育政策2020」に関連して、ナレンドラ・モディ首相の指導の下、2020年に開始されたインドの国家教育政策で、国家研究財団(NRF)を設立し、国の研究エコシステムを強化する。
  2. (2)6年生以降の学校のカリキュラムに人工知能(AI)を導入し、言語が高等教育や研究の障害にならないよう、各地域の言語で教えるエンジニアリングコースを開始した。
  3. (3)インド政府は、SPARC(Scheme for Promotion of Academic and Research Collaboration)やGIAN(Global Initiative of Academic Networks)など多様なスキームを活用し、他国との学術研究協力を促進する。
  4. (4)インドの教育機関は、外国の大学と提携協定の拡充を進めており、その促進のため「アカデミック・バンク・オブ・クレジット」を設立した。
  5. (5)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるパンデミックの間に、インドの高等教育機関は、低コスト人工呼吸器など多くの医療機器やワクチンを開発した。
  6. (6)インドは教育セクターで最大の成果を得るために、適切なテクノロジーの活用を促進する。そのために「全国教育技術フォーラム」を発足させた。
  7. (7)パンデミックの影響を緩和し、より回復力のある教育システムを再構築するために、各国と協力して取り組む。
  8. (8)パンデミック時の教育継続性の確保のため、ブレンディッド・ラーニング(混合型学習)を広範に推進する。インドでは、PM eVidyaプログラム(デジタル/オンライン学習へのアクセス促進及び学生・教師の間でさまざまな教材を提供する教育省のイニシアティブ)を開始し、オンライン、テレビ、ラジオの各モードを組み合わせて、全国で教育の継続性を確保している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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