インドの保健・家族福祉省次官と世界的企業であるグーグル(Google)社の最高医療健康責任者がスイスで開催された世界保健総会で会談し、デジタルヘルスツールのアクセシビリティの強化に向けて協力体制を強化することを約束した。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが5月31日に伝えた。
インド代表団を率いる保健・家族福祉省次官アプルヴァ・チャンドラ(Apurva Chandra)氏は、ジュネーブで開催された第77回世界保健総会のサイドイベントで、グーグル社の最高医療健康責任者であるカレン・デサルボ(Karen DeSalvo)博士と会談した。
アプルヴァ氏は、現在の両者の関係性について称賛し、人工知能(AI)における更なる協力の可能性について言及した。さらに糖尿病網膜症スクリーニングのためのAIモデルである自動網膜疾患評価(ARDA)のようなデジタルヘルスツールのさらなる開発、そしてインドが進めるオープンで相互利用可能なデジタルヘルスケア基盤である アユシュマン・バラット・デジタル・ミッション(ABDM)への支援を求めた。さらに、学生やスタートアップの間でABDMの認知を促進するためにグーグル社への支援を求めた。
グーグル社の研究部門であるグーグル・リサーチは、2022年以降、ARDAやABDMをきっかけにインドのNational Health Authority(NHA)との関係性を構築している。さらにNHAと、グーグル・リサーチはABDMサンドボックスの統合プロセスを簡素化するため、オープンソースのABDMラッパーの開発にも取り組んでいるという。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部