インドの電子・情報技術省(MeitY)は、インドの人工知能(AI)ミッションが掲げる安全と信頼の柱の下、インドAI安全研究所(AISI)を設立するための協議を開催したと発表した。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが10月15日に伝えた。
AI技術の急速な進歩により、安全で責任ある、信頼性の高いAI開発をサポートするガバナンス体制が求められている。MeitYの長官が議長を務めたこの会議は、学術界、産業界、市民社会、国際機関の関係者が参加し、研究所の枠組みと運用モデルの策定を行った。会議の主な目的は、AISIが国際的なベストプラクティスを取り入れながら、各国の優先事項と整合していることを確認することであった。参加者は、インドがAIエコシステムにおけるグローバルリーダーとしての地位を確立するために、このような研究所の必要性を強く訴えた。
会議のディスカッションでは、インド国内の複数の専門センターを結ぶAISIの構造と運営モデルについて検討された。主なテーマは、設計段階からAIシステムに安全対策を組み込むことの重要性、業界関係者向けの自己評価ツールの開発、説明責任を確保しながらイノベーションを促進するコンプライアンスの枠組み構築などであった。
この会議では、AIイノベーションを推進すると同時に、AI技術が安全かつ倫理的に展開されることを確保するという2つの役割を担うAISIの設立が急務であることが強調された。また、AISIがAIの安全性のグローバルリーダーとして成功するために、国際的なパートナーシップと国内組織との協力関係が模索される予定である。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部