インド工科大学カラグプール校(IIT-KGP)は、AI技術を活用して子宮頸部の前がん組織を識別する早期診断アプリ「CerviSpectraDiag」を開発したと発表した。科学誌nature indiaが8月27日に伝えた。研究成果は学術誌IEEE Transactions on Computational Social Systemsに掲載された。
子宮頸がんは世界的に女性の健康を脅かす主要ながんの一つであり、早期発見が予後改善の鍵となる。しかし、一般的な診断法である生検は侵襲性が高く、結果を得るまでに時間を要する課題がある。
この課題に対応するため、IIT-KGPの研究チームはディープラーニングやフェデレーテッドラーニングを組み合わせたAIベースの診断アプリ「CerviSpectraDiag」を開発した。同アプリは2つの主要機能を持ち、1つは子宮頸部スペクトルスキャン画像の分類を行い、もう1つは診断内容や説明を生成する仕組みだ。
研究にはオディシャ州のカリンガ産業技術大学(KIIT)も参加した。チームは合計5万8311枚の子宮頸部スペクトルスキャン画像を用いてアプリを訓練し、そのうち1万5345枚は正常組織、残りは前がん組織であった。筆頭著者のサビヤサチ・ムコパディアイ(Sabyasachi Mukhopadhyay)氏によれば、アプリは84.73%以上の精度で前がん組織を識別し、既存のアプリよりも高い性能を示したという。
さらに、このアプリは患者用と医師用のダッシュボードを備えている。患者はアプリを通じてスキャン画像を提出でき、医師は解析を行って診断レポートをアップロードする。診断結果は英語またはヒンディー語で患者に送られる仕組みであり、幅広い利用者層を想定して設計されている。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部