インド報道情報局(PIB)は2026年7月15日、モディ首相が率いる連邦閣議が半導体産業の次期政策「Semicon 2.0」を承認したと発表した。総予算は1兆2750億ルピーに達し、半導体の設計、製造装置・材料、前工程・後工程、研究開発、人材育成を一体的に強化することで、インドを世界の半導体供給網の主要拠点へ育成することを目指す。
インド政府は、2021年に開始した「India Semiconductor Mission(ISM)」によって半導体産業の基盤整備を進めてきたが、今回の「Semicon 2.0」では、より長期的かつ包括的な産業育成段階へと移行する。政策は以下の6本柱で構成される。
- 半導体設計として、既に105社のスタートアップがチップ設計に参入している実績を踏まえ、知的財産(IP)や独自チップ設計能力の高度化促進。
- 製造装置、材料、化学品、ガスなど半導体生産に不可欠なサプライチェーン分野を育成。
- 前工程工場(ファブ)の増設で、2028年に予定される初のシリコンファブ稼働を契機に、シリコン、化合物半導体、ディスプレー関連設備などへの投資誘致を促進。
- ATMP(Assembly, Testing, Marking and Packaging)およびOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)産業を強化し、先端パッケージング技術の導入を促進。
- 研究開発として、現在28nm~110nm世代を中心とする技術基盤から、より先端ノード技術への研究開発を国内外の研究機関との連携で進展。
- 人材育成として、既に315大学に導入されたEDA(電子設計自動化)環境を基盤に、これまで約6万8000人が受講した半導体設計教育をさらに拡大する計画。
インド政府はこれらの施策を通じて、半導体分野における技術自立性と国際競争力の向上を目指している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部