2025年01月
トップ  > 韓国科学技術ニュース> 2025年01月

AIセーフティ・インスティテュート国際ネットワークが発足 韓国MSIT

韓国の科学技術情報通信部(MSIT)は、2024年11月20・21日に米サンフランシスコで開催された「AIセーフティ・インスティテュート国際ネットワーク(International Network of AI Safety Institutes)」の初回会合に、同部の代表者が出席したことを発表した。

この会合は2024年5月のAIソウル・サミットで採択された「ソウル宣言」に基づくものである。この宣言では、AIセーフティ・インスティテュートの設立とAI開発に向けた国際協力の重要性を強調している。

会合には、米国、韓国、英国、日本、シンガポール、カナダ、フランス、ケニア、オーストラリアの9カ国および欧州連合(EU)のAIセーフティ・インスティテュート(または同等の組織)の代表者やAI安全性の専門家が出席した。

このネットワークは、世界の専門知識を集結してAI安全性リスクとその軽減に関する共通の科学的理解を促進することを目的としている。

今回の会合では、以下の3つの重要分野に関する詳細な議論が行われた。

  • 合成コンテンツのリスクの軽減:AI生成コンテンツの透明性を確保するためのベストプラクティスや新技術(電子透かしや検出ツールなど)の共有
  • AIモデルのテスト:AIモデルのテストおよびテストのプロセス・結果の相互運用性向上のための方法やツールの議論
  • 高度なAIシステムのリスク評価:高度なAIシステムに関連するリスクを実験結果の解釈を通じて定量的に特定・評価するための手法の探索

会合ではネットワークの持続可能な運営に向けた統治体制の構築についても議論された。韓国は、AIソウル・サミットの成功や2024年11月中に予定するAIセーフティ・インスティテュートの開設といった同国の取り組みを強調し、ネットワークの運営において中心的な役割を果たす意思を表明した。

(2024年12月4日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る