韓国科学技術情報通信部(MSIT)は3月4日、2月に開催された国家人工知能(AI)委員会の第3回会議について報告した。会議には、政府関係者や民間企業の代表者ら約40名が出席し、AIエコシステムのイノベーションを加速させるための戦略について議論した。
国家AI委員会は2023年9月に官民のAI政策の司令塔として設立され、その後5つの分科委員会を通じてAI政策を推進している。
開会の挨拶で、議長のチェ・サンモク(Choi Sang-mok)大統領権限代行(兼副総理・企画財政部長官)は、「今こそ官民が団結し、韓国のAI能力を世界トップクラスに高める時だ」と述べ、政府がAIモデルの開発やAI人材の育成、AI専門家の誘致を全面的に支援する姿勢を表明した。
民間セクターの専門家によるプレゼンテーションでは、NAVERのCEOチェ・スヨン(Choi Soo-yeon)氏が世界のAI情勢と韓国の戦略的対応に関する講演を行った。同氏はまた、民間主導のAI基盤技術を発展させるため、AIインフラへの政府投資とあらゆる産業におけるAI導入の支援の必要性を強調した。
続いて、MSIT、中小ベンチャー企業部、個人情報保護委員会がそれぞれ、AIコンピューティングインフラの拡充、AIスタートアップの育成、AIデータリソースとアクセスの拡大に関する計画を発表した。
具体的な施策としては、世界最高水準の大規模言語モデル(LLM)の開発を主導する「国家AIチーム」の設立や、トップクラスのAI人材を育成・確保を目的とする国際コンテスト「グローバルAIチャレンジ」の創設が打ち出された。また、2026年前半までに1万8000個の高性能GPUを確保する計画、AIの研究開発と投資を促進するための税制優遇措置や規制改革、非構造化データや公共データの拡充と利用拡大、AIと半導体のスタートアップへの政策金融支援なども示された。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部