2024年09月
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AIにおける官民連携を促進する国家委員会を設立 韓国MSIT

韓国の科学技術情報通信部(MSIT)は7月30日、「国家人工知能委員会の設立と運営に関する大統領令案(Proposal for Presidential Decree on the Establishment and Operation of the National Artificial Intelligence Committee)」が閣議で承認されたと発表した。MSITはこれに基づき、国家人工知能委員会の正式な設立を開始する。

韓国政府はAI半導体を、韓国の将来の技術的競争力を決定する3つの主要な「ゲームチェンジャー」の1つと位置付けている。この大統領令は、大統領直属の委員会の設立を通じて公共部門と民間部門の能力を統合し、韓国のAI部門全体のイノベーションにおいて指揮を執ることを目的としている。委員長は大統領が務める。

委員会の概要は以下の通り。

  1. 構成:委員会は議長と副議長各1名を含む45名のメンバーで構成される。政府部門のメンバーには企画財政(Economy and Finance)部、教育(Education)部、MSITなど各部の長官、韓国放送通信委員会(Korea Communications Commission)などの委員会の委員長らを含める。民間部門のメンバーには、テクノロジー、経済、人文科学、社会などAIに関連する分野における広範な専門知識や経験を持つ人物を含め、副議長は民間部門のメンバーから選出する。
  2. 機能:以下を含むAI政策を審議・調整する。
    • 主要なAI関連政策
    • 研究開発・投資の戦略
    • データセンターなどのインフラの拡大
    • 規制の確認と改善
    • AI倫理原則の普及
    • 教育、労働、経済などさまざまな部門におけるAIの発展に伴う変化への対応
  3. 委員会活動の支援:委員会の活動や運営を助けるため、民間の専門家と関連する官僚で構成される支援チームを設立する。

MSITは「この大統領令はAI部門における国家の能力の統一と、AI利用のための信頼できる環境の構築を促すものとなる」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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