韓国の科学技術情報通信部(MSIT)は7月7日、量子技術の産業標準化を推進する国際コンソーシアムである量子産業標準化協会(QuINSA)の初回総会を、6月25~26日にソウル市で開催したことを発表した。
QuINSAは量子技術の産業標準策定を目的として2024年に設立された民間主導の国際組織で、SKテレコム(SK Telecom)社、KT社、LG U+社、LGエレクトロニクス(LG Electronics)社、LIG Nex1社、IDQ社、GQT Korea社といった韓国企業に加え、IBM社、ノキア(Nokia)社、IonQ社、IQM社といったグローバル企業が加盟している。韓国では同年11月に量子科学技術産業振興法が施行されており、エコシステム整備と制度的支援が進められている。
総会には米国、日本、EU諸国を含む12カ国から、産業界と学界の専門家100名以上が参加した。初日のプログラムでは、量子経済開発コンソーシアム(QED-C)のセリア・メルツバッハー(Celia Merzbacher)氏による基調講演、QuINSAのロードマップ発表、国際機関(ITU-T、IEC/ISO)の量子標準動向に関する報告、量子技術各分野の技術セッションが行われた。2日目には、ノキア社のCTOジェームズ・ヒョチャン・ハン(James Hyochan Han)氏、EU欧州委員会の量子技術政策担当官のローラン・オリスラージュ(Laurent Olislage)氏による基調講演の後、QuINSAの定款や運営体制が正式に承認された。また、8件のプレ標準化ユースケースが発表され、このうち7件が採択された。注目事例として、イスラエルのQEDMA社による量子コンピューティング性能評価、フランスのカルーセルデジタル(Carrousel Digital)社による量子デジタル署名、韓国IoT CT社による量子鍵配送のベンチマークモデルが挙げられた。
MSITネットワーク政策局のリュ・ジェミョン(Ryu Je Myung)政策官は「量子技術は、産業、国家安全保障、そして日常生活に変革をもたらす力として台頭しています。韓国政府は、量子標準化のグローバルモデルとなるQuINSAの取り組みを全面的に支援します」と述べた。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部