韓国政府は7月1日、ロボットや自律機械などを支える「フィジカルAI」分野で世界トップレベルの競争力を確立するため、国産フルスタック技術の開発と産業化を柱とする戦略を発表した。世界最高水準のフィジカルAI技術の確保と、製造業、農業、国防、介護など幅広い分野への普及を目標に掲げる。
戦略ではまず、ロボット行動データや産業現場データなどを一元管理する官民横断のデータ基盤を構築し、実データと合成データの収集・活用を推進する。あわせて、フィジカルAI基盤モデル、ワールドモデル、オンデバイスAI向けコンピューティングプラットフォームなど中核技術の開発を進め、独自の技術体系を確立する方針だ。
また、製造現場での自律制御や工場運営への実装を先行して進めるほか、安全、国防、介護、農業など多様な分野で実証・商用化を加速する。政府は関係省庁が連携する支援体制を整備し、技術開発から実証、事業化までを一体的に支援する考えだ。
さらに、法制度整備、人材育成、スタートアップ支援、標準化・認証制度の構築などを通じて産業エコシステムを強化する。韓国政府は、「フィジカルAIアライアンス」を軸に、通信ネットワークやデータセンター、セキュリティを含むフルスタック技術の国産化を進め、将来的な輸出産業への育成を目指している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部