韓国科学技術情報通信省(MSIT)は7月2日、フィジカルAIアライアンス第2期の発足式を6月19日にソウルで開催し、韓国独自のフィジカルAI技術基盤(K-フィジカルAIフルスタック)の構築と全産業への導入拡大に向け、「フィジカルAIトータルソリューションプラットフォーム」として本格稼働を開始したと発表した。
同アライアンスは昨年9月、官民協力の出発点として第1期が発足し、産業界の需要や課題を把握するとともに、韓国のフィジカルAIエコシステム育成に向けた主要課題を整理した。第2期では、政策提案や議論を超え、技術開発を産業応用、標準化、セキュリティーにつなげる実行志向の協力体制へ再編する。
式典には約200人が参加し、韓国のベ・ギョンフン(Bae Kyung-hoon)科学技術情報通信相、国会議員、韓国AIソフトウェア産業協会(KOSA)のチョ・ジュンヒ(Joh Joon-hee)会長ら産学官の代表が出席した。世界のAI開発は、画面上で動く生成AIから、製造、自動運転、造船、医療、防衛など現実世界で機能するフィジカルAIへ急速に広がっている。
第2期は、国内のAI半導体、AIモデル、ソフトウェア、ロボット・センサー、コンピューティングインフラを統合し、海外依存を減らす「K-フィジカルAIフルスタック」の確保を目指す。また、既存の10分科会を「K-フィジカルAIフルスタック」「垂直産業ブリッジ」「基盤ガバナンス」の3部門に再編し、AIモデルやロボット技術、AI半導体、通信ネットワーク、標準化・認証などを分担して技術開発から実装までを支援する。
式典前には国内企業による技術実演も行われた。RLWRLD社は2台のロボットが協力してコンピューターマウスを梱包する技術を披露し、次世代モデル「RLDX-1」はヒューマノイドロボット向け卓上作業ベンチマークで、エヌビディア(NVIDIA)社のGROOT N1.6を10.7ポイント上回った。マウムAI(Maum AI)社は、自律知能モジュール「MAIED」と四足歩行ロボット「Jindobot」を展示した。
同科学技術情報通信相は、「フィジカルAI競争で先行するためには、独自技術と産業展開の基盤を確保しなければなりません」と述べ、第2期アライアンスが技術開発と現場需要を結ぶ役割を担うとの期待を示した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部