2021年07月
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NZ、アルテミス合意に署名、11番目の参加国に

ニュージーランド政府が宇宙探査の国際原則「アルテミス合意(Artemis Accords)」に参加したことを、ナナイア・マフタ(Nanaia Mahuta)外相とスチュアート・ナッシュ(Stuart Nash)経済・地方発展担当相が連名の声明で発表した。5月31日に同国宇宙機関(Space Agency)を率いるピーター・クラブツリー(Peter Crabtree)博士が合意に署名したという。

米航空宇宙局(NASA)が中心となり策定されたアルテミス合意は、平和的な宇宙探査、透明性、相互運用性、科学データの公開、資源の安全かつ持続可能な形での利用、宇宙ごみ(デブリ)の安全な処理、他国の活動への有害な干渉の防止等、宇宙探査に関するさまざまな原則で構成される。また、NASAが2024年の実現を目指している有人月面探査(アルテミス計画)や火星等の探査活動への協力に関する原則も定めている。豪州、米国、日本等が署名しており、ニュージーランドは11カ国目の署名国となった。

マフタ外相は、打ち上げ能力を有する数少ない国の1つとして宇宙環境を保護する責務を重視しているとし、国際法に則った安全な宇宙探査方法の確立に向けて積極的に取り組む意思を表明した。

ナッシュ経済・地方発展担当相は、合意への参加を通じたニュージーランドの宇宙産業のさらなる発展に期待するコメントを発表した。

NASAのビル・ネルソン(Bill Nelson)長官はニュージーランドの署名を受け、歓迎メッセージを発表した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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