2024年06月
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安全なリチウムイオン電池の開発へ、産業界と連携 豪シドニー工科大学

オーストラリアのシドニー工科大学(UTS)は5月8日、同大学のクリーンエネルギー技術センター(Centre for Clean Energy Technology)を率いるグオシウ・ワン(Guoxiu Wang)特別栄誉教授(Distinguished Professor)が、オーストラリア研究会議(ARC)の助成を受け、より安全性の高いリチウムイオン電池の開発に取り組むことを発表した。

ワン教授が率いるチームは、学術研究者と産業界の連携を促進することを目的とした「Industry Laureate Fellowships」プログラムの下で、5年間に360万豪ドル以上の助成金を受け取る。

リチウムイオン電池はグリーンエネルギーへの転換において重要な役割を担っているが、発火の危険があることが大きな課題となっている。ワン教授は「現在のリチウムイオン電池に用いられている電解液はある条件の下で発火する場合がある。我々はこれらの電解液を不燃性のゲルポリマー電解質に置き換える最先端の技術を用いてこの問題の解決を目指す」と語る。

チームは既に研究室で新たな電池の概念実証を実施している。さらに今後、複数の企業と連携して、電池の全体的な性能の向上や正極・負極材料の開発、試作品の開発に取り組む。ワン教授は、「最終的にはオーストラリア独自のバッテリー製造能力を構築することを目標としている」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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