(出典:豪政府)
オーストラリア産業・科学・資源省(Department of Industry, Science and Resources)は11月13日、豪州政府の「国家量子戦略(National Quantum Strategy)」の実施状況をまとめた報告書『State of Australian Quantum』を発表した。
豪州の量子産業は2045年までに約60億豪ドルの規模に成長し、1万9400人分の雇用を生み出す可能性がある。量子技術は豪州国民の生活に影響する幅広い分野で変化を促し、以下のような課題の解決に役立つと期待されている。
2023年5月に発表された国家量子戦略は、2030年に豪州が世界の量子産業のリーダーになっているというビジョンの下で、豪州の量子産業の成長計画を策定したものである。
今回の報告書では、国内の研究者や企業がこれまでに達成した成果を示し、引き続き対応が必要な課題について考察している。さらに、量子エコシステムの成長を支援するために連邦政府と州・特別地域政府が行っている以下のような取り組みを報告している。
この報告書は、量子技術のイノベーションに取り組む大学や研究機関、世界最高水準の競争力を有する企業により、豪州で量子の研究開発に関する強固な基盤が築かれていると述べている。また、量子部門への民間投資が拡大し続けており、既存産業で量子技術の導入が進んでいることも報告している。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部