2025年01月
トップ  > 大洋州科学技術ニュース> 2025年01月

持続可能な航空燃料部門の最新状況をまとめた報告書を発表 豪CSIRO

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)は、豪州の持続可能な航空燃料(SAF)部門の最新の状況と課題についてまとめたボーイング(Boeing)との共同報告書『2024 SAF State of Play Report』を発表したことを伝えた。

この報告書はCSIROとボーイング社が2023年に発表した『SAF Roadmap』に続くものである。

今回の報告書では、政策、研究開発(R&D)、産業連携の進展状況や課題を調査した結果に基づき、以下のような見解を示している。

  • SAFの生産と導入の規模を拡大するには継続的な研究と部門横断的な連携が非常に重要である。
  • 安定した長期的な政策とR&Dに特化した投資により、SAFの世界市場における豪州の競争力が向上する。

さらに、豪州の28の研究・産業・政府組織に所属する40名のリーダーによるラウンドテーブル会議に基づき、「生活費の圧迫による影響」や「革新的な原料の選択肢」といったテーマについて論じ、豪州のSAFエコシステムの発展に必要なステップを導き出している。

ボーイング・オーストラリア・ニュージーランド・南太平洋サステナビリティリード(Boeing Australia, New Zealand and South Pacific Sustainability lead)のキンバリー・キャムラス(Kimberly Camrass)氏は、2023年からの1年間で豪州の持続可能な航空部門に目覚ましい進歩があったことを強調し、「複数のプロジェクトがSAFの合成や製造に向け進展しており、連邦政府と州政府は支援的な政策の策定を続けている。金融部門は産業界と連携して、革新的な資金調達手段の創出に取り組んでいる」と語った。

CSIROは現在、産業パートナーと協力して、SAFの原料の開発を含む複数のSAF関連R&Dプロジェクトに取り組んでいる。

(出典:CSIRO)

(2024年11月26日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る