2026年04月
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科学技術投資の重点分野と配分の方向性を提示する報告書を公表 ニュージーランドMBIE

ニュージーランドのビジネス・イノベーション・雇用省(MBIE)は4月1日、首相直属の科学・イノベーション・技術諮問委員会が同国の科学・イノベーション・技術システムに関する初の報告書を公表し、政府の研究開発投資の重点分野と配分の方向性を示したと発表した。

本報告書「ニュージーランドの科学・イノベーション・技術システムの優先事項(Priorities for New Zealand's science, innovation and technology system)」は、科学・イノベーション・技術分野への公的投資を経済や社会へのより大きな成果につなげる観点から整理したものであり、今後の投資を4つの柱に基づいて配分することを提案している。具体的には、「一次産業およびバイオエコノミー」「繁栄のための技術」「環境の持続可能性とレジリエンス」「健康な国民と活力ある社会」の4分野である。

また同委員会は、国家的な影響が見込まれる先端分野への投資を強化するため、今後3年間で1億2200万NZドルを既存資金から再配分することを勧告した。あわせて、政府の優先課題に基づくミッション志向型研究と、研究者主導の自由度の高い研究との適切なバランスを確保する重要性を指摘した。

さらに、投資の効果をより明確に把握するため、投入資源(インプット)、成果(アウトプット)、社会的影響(インパクト)を体系的に測定する仕組みの強化も提言している。これにより、政策目標と研究成果とのつながりを一層明確にする狙いである。

これらの提言は、政府が策定を進める科学投資計画(Science Investment Plan)に反映される予定であり、同計画は戦略的研究優先分野の設定と公共投資の長期的目標との整合を図るものである。さらに、ニュージーランド研究資金基金(Research Funding New Zealand)が各優先分野に対応した、柱となる投資計画(Pillar Investment Plans)を策定し、具体的な実施方策を示すとしている。

同委員会は今後も、研究インフラや人材育成、システム全体のパフォーマンス評価について政府に助言を行う方針である。なお、同委員会の事務局機能はMBIEが担っている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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