中国湖北省十堰市にある青竜山恐竜卵化石群国家級自然保護区で21日、恐竜卵化石群の風化を防ぐ保護工事が完了した。約5年にわたる研究と施工を経て、総面積6260.69平方メートルの化石遺跡に、ナノ二酸化ケイ素複合エマルションを吹き付ける処理が施された。新華社が伝えた。
同保護区の恐竜卵化石は、研究チームにより約8600万年前に形成されたものと確認されている。現存する化石は3000点以上で、古生物研究上の価値が高い。
湖北省地質科学研究院の上級エンジニアで、湖北省地質局の古生物化石首席専門家を務める趙璧氏は、「これらの化石は非常に貴重だが、同時にもろいものでもある。恐竜卵の殻の主成分は炭酸カルシウムで、空気中の二酸化炭素や水蒸気と非常に反応しやすい。さらに、化石の多くは粗粒砂岩の中に埋まっており、水分、温度差、酸・アルカリの影響を受け続けるため、風化が進みやすい」と語った。
風化の進行を食い止めるため、四川軽化工大学の鄧建国教授のチームは、遺跡の地質条件や現地の気候に合わせて、ナノ二酸化ケイ素複合エマルションを開発した。これを噴霧すると、紫外線による劣化への耐性や、耐酸性・耐アルカリ性が大きく向上する。
鄧氏は、「このエマルションは恐竜卵と周囲の岩体に浸透し、その表面に外気を遮断する薄膜を形成することで、全体の補強を実現する」と説明した。
試験と効果評価を経て、保護区では今年3月から化石遺跡に対する全面的な保護工事が始まった。施工チームは自動噴霧装置を使い、「固化」と「封護」を組み合わせた工法で、数千平方メートルに及ぶ遺跡全体にエマルションを吹き付けた。
趙氏は、「今回の保護工事は、中国科学院、地方の地質部門、大学など多方面の力を結集して行われた。ナノ防護コーティングは化石の耐風化能力を大きく高め、自然遺跡に長期的かつ安定した保護を提供できる。この取り組みは、今後、他の古生物化石遺跡の保存にも参考になる」と述べた。

(画像提供:人民網)