2026年07月06日-07月10日
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中国で家庭向けAI製品の消費拡大 AI玩具市場は850億元規模へ

2026年07月06日

 人間の指示を理解して会話できるスマート人形、光の指示に従うだけで演奏できる弦のないスマートギター、睡眠時の呼吸状態をモニタリングできるスマート指輪――。中国では、AIを搭載した製品が玩具や楽器、健康管理機器など身近な分野に広がりつつある。上海市徐匯区にある「模速空間」と入居企業が共同で設置した「AI黒科技体験スペース」には、こうしたAIスマート製品数百種類が展示されている。新華網が伝えた。

 展示製品の一つである弦のないスマートギターは、センサーで利用者の手の動きを捉え、実際に演奏しているような効果を再現する。「模速空間」AI黒科技体験スペースのビジネスマネージャー、謝易斯氏は、「初心者でも経験者でも、ギターに表示された光の指示に従って演奏することで、音楽を奏でる楽しさを体験できる」と説明した。

 AIコンパニオン製品では、上海珞博智能科技有限公司が開発した「芙崽」という毛並みの柔らかな人形が注目されている。このAI育成型玩具は、AIによる会話や感情認識が可能なほか、長期記憶システムも備えており、ユーザーとの日々のやり取りを通じて独自の性格へと徐々に「育てる」ことができる。

 同社の孫兆治CEOは、「当社が独自に開発したバイオニック記憶システムにより、『芙崽』はユーザーとのやり取りを日々記録し、ユーザーの性格や好み、最近の悩み、感情の変化を理解する。初めて会った日の反応と、1年後の反応は異なる。このAIコンパニオン製品は2025年7月の発売以来、売れ行きが好調で、今年4月時点での累計販売台数は25万台を突破した」と説明した。

「模速空間」は、上海のAI産業エコシステムの集積拠点であり、すでに300社以上のAI企業が入居している。展示・販売と開発・生産を組み合わせたインキュベーション体制を活用し、多くの入居企業がスマート製品を展示・販売している。例えば、来画科技のAI翻訳機は複数の言語をリアルタイムで識別し、魂伴科技が開発に参加したAIコンパニオンロボットは、子ども向けに対話機能を備えている。蜜度蜜巣が発売した「模力通一体機」は、文書作成の負担軽減に使われている。

 謝氏は、「店内には数百種類のスマート製品が展示されており、スマートウェアラブル機器、スマート健康管理、スマートホーム、子ども向け知育製品など幅広い分野を網羅している。その90%が中国で開発・製造されたものだ」と述べた。

 統計データからも、AIスマート製品の消費拡大がうかがえる。調査会社「天眼査」のデータによると、社名に「玩具」を含み、事業内容に「AI」「スマート」「ロボット」を含む企業は4200社以上あり、その約78.8%が過去5年以内に設立された。企業登録の推移を見ると、大規模言語モデルの台頭により玩具産業が活性化し始めた2023年以降、スマート玩具関連企業の直近3年間の複合年間成長率は35.1%に達した。中商産業研究院が発表した調査報告書では、中国のAI玩具市場規模は2030年までに850億元(1元=約24円)に達すると予測されている。

「模速空間」の楊晶晶董事長は、「ここは未来の暮らしを垣間見る窓のような場所だ。多くの人にとって漠然としたものであるAIという概念を、生活や仕事に密接に関わる、手に触れることのできる製品へと変え、日常生活へ浸透していくAIの力をより多くの人々が実感できるようにしている」と話した。

(画像提供:人民網)

 
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