中国生態環境部は、全国炭素排出量取引市場の対象となる二酸化炭素(CO₂)排出量が約83億トンに達し、中国全体の排出量の65%以上を占めていると発表した。対象排出量の規模では世界最大の排出量取引制度となる。中央テレビニュースが伝えた。
2026年6月末時点で、同市場における排出枠の累計取引量は9億1700万トンを超え、取引総額は617億元(1元=約24円)を上回った。2026年上半期の取引量は前年同期比約37%増の5296万トンだった。
生態環境部気候変動対応司の逯世沢副司長によると、第14次五カ年計画(2021~25年)期間中、火力発電業界では同市場を通じたCO₂排出削減量が5億3000万トンに上り、対象企業の約80%で炭素排出原単位が低下したという。過去約3年間で、老朽化した小型発電ユニット200基以上が閉鎖・淘汰されたほか、太陽熱発電や再生可能エネルギー由来の電力を利用した水素製造などの排出削減プロジェクトが導入された。また、CO₂排出量の削減に伴い、二酸化硫黄2万7000トン、窒素酸化物9万4000トン、ばいじん13万5000トンの排出削減にもつながったとしている。
中国の全国炭素排出量取引市場は2021年7月16日に取引を開始した。対象は当初の火力発電企業2162社から、鉄鋼、セメント、アルミニウム製錬などの高エネルギー消費企業3378社に拡大した。排出枠の取引を通じ、対象企業に排出原単位の低減や設備更新を促す仕組みとして運用されている。