2026年08月10日-08月14日
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子どもの約半数「悩みはAIにだけ話したい」 中国で広がる依存への懸念

2026年08月14日

 中国では、生成AIが子どもや若者の身近な「話し相手」になりつつある。いつでも応答し、否定や反論をほとんどしないAIを「自分を理解してくれる相手」と感じる子どももいる一方、依存や現実の人間関係への影響を懸念する声も出ている。中央テレビニュースが伝えた。

 5歳の子どもを持つ保護者は、子どもが長期間AIとの対話を続けた後、言葉遣いに暴力的な傾向が見られるようになったと話す。当初は、AIの対話機能や学習機能を幼児教育に活用する目的で使わせていたが、しばらくすると子どもの発言に変化が表れ始めたという。

 子どもは普段からアニメが好きで、AIとの会話でもアニメに関する話題を頻繁に取り上げていた。保護者がチャット履歴を確認したところ、AIは子どもの要求に応じる形で、血なまぐさい内容や暴力的な派生ストーリーを次々と生成していた。さらに、子ども向けアニメを装ったショート動画も提示していたという。こうした影響は、子どもの日常の言動にも表れるようになった。

 中国青少年研究センターが昨年、中国の7省・直轄市の小中高生8500人余りを対象に実施した調査では、6割余りがAIを利用した経験があり、多くが生成AIを高く評価していた。一方、北京安定医院の医師によると、ここ1~2年、外来診療ではAIとの会話にのめり込む子どもの事例が急増しているという。ゲームやショート動画と異なり、AIとの会話への依存は保護者が気づきにくく、情緒や対人関係などの問題で受診した後に、AIへの依存が明らかになるケースもある。

 ある小学生は、「AIの良いところは、考えるのを素早く手伝ってくれること。悪いところは、長く使っていると何も自分でやりたくなくなり、全部AIにやってもらいたくなることだ」と話した。

 中国青少年研究センターの孫宏艶研究員によると、調査では21.5%の子どもが「AIとだけ話したくて、実際の人とは話したくない」と回答した。また、学習上の疑問がある場合、教師ではなくまずAIに質問するという子どもが3割近くに上り、半数近くが、心配事や悩みがある時はAIにだけ話したいと答えた。孫氏は、AIが子どもにとって重要な話し相手になっている一方、教師や親、同級生ではなくAIに助けを求めるようになるなど、対人関係にも影響する可能性があると指摘した。

 児童心理の専門家によると、AIの即時応答や、相手を否定・拒絶しにくい対話の仕組みは、子どもや青少年が対人関係や他者との交流に求める心理的なニーズを満たしやすい。AIは利用者に合わせ、肯定的に応答する傾向があるため、子どもは批判や否定、拒絶を心配せずに話すことができる。一方、AIはあくまでツールであり、現実の人間による情緒的な支えや人間関係を代替するものではないとしている。

 北京安定医院の小児科心理療法士、徐高陽氏は、AIが無条件に自分を受け入れてくれるように感じられる環境に長期間依存すると、子どもや青少年のコミュニケーション能力や対人関係を築く力が低下する可能性があると指摘した。

 中国青少年研究センターの調査では、子どものAI利用について家庭内でルールを定めている割合は3割余りにとどまった。中国では今年7月、「人工知能擬人化インタラクションサービス管理暫定弁法」が施行され、AIによる擬人化サービスについて、利用者への過度な迎合や感情的な依存を誘発する行為を禁止したほか、未成年者への仮想的な親族やパートナーなどのサービスを禁止し、未成年者モードの整備を求めている。専門家は、家庭でも子どもと一緒にAIの利用ルールを定め、自分で考えることをAIに任せきりにしないことや、現実の人間関係から離れないことが重要だとしている。また、保護者が子どもと十分にコミュニケーションを取り、AIが人との関わりに代わる存在にならないようにする必要があると指摘した。

 
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