中国国務院はこのほど、「第15次5カ年計画(2026~30年)におけるカーボンピークアウト行動計画」を通達し、2030年までに風力発電と太陽光発電の総設備容量を28億キロワット(kW)以上とする目標を示した。2025年末の累計系統接続設備容量は18億4000万kWで、今後5年間で約10億kW増やす計画となる。人民日報が伝えた。
中国は2030年までに非化石エネルギーの消費比率を25%、2035年には30%以上とし、2035年までに風力発電と太陽光発電の総設備容量を36億kWとすることも目指している。
一方、風力・太陽光発電の拡大に伴い、出力変動への対応が課題となっている。中国電力企業連合会計画発展部の張琳部長によると、風力・太陽光発電は天候などによって出力が変動するため、電力需要のピーク時に十分な発電量を確保できない場合がある。午後6~10時の夕方の需要ピークには太陽光発電がほぼ利用できず、風力発電も夏季のピーク時に安定した出力を確保することが難しいという。
青海省海南蔵族自治州の50万kW太陽光・蓄電一体化実証拠点では、半固体電池、ナトリウムイオン電池、全固体電池など16種類のエネルギー貯蔵技術を比較試験している。高標高地域での利用を想定し、異なる方式の性能を検証している。
蓄電時間にも課題がある。中国電力企業連合会によると、2025年末時点で電気化学エネルギー貯蔵の平均蓄電時間は2.53時間で、2時間未満の設備が容量ベースで70%を占める。夕方の需要ピークで必要とされる4~6時間をカバーするには不足している。
発電した電力を電力網以外で利用する取り組みも検討されている。水電水利計画設計総院新エネルギー研究院の李少彦主任エンジニアは、2030年には新エネルギー発電の設備容量が全体の50%を超えるとして、風力・太陽光発電による水素製造や熱供給などを通じた利用拡大が必要だと指摘した。
現在、中国のエネルギー消費に占める再生可能エネルギーの非電力利用は約1%にとどまる。工業、交通、建築などで燃料や原料、熱として利用する余地が残されており、風力・太陽光発電の設備拡大とともに、蓄電や電力以外での利用をどこまで広げられるかが課題となる。

(画像提供:人民網)