中国で2021年に初めて設立された5つの国家公園で、野生動物の個体数の増加や生態環境の改善が確認された。対象は、三江源(長江、黄河、メコン川の源流域)、ジャイアントパンダ、アムールトラ・アムールヒョウ、海南熱帯雨林、武夷山の各国家公園。国家林業・草原局によると、生態系保全に関する評価指標のうち、75%が「優秀」と判定された。水源涵養、炭素固定・酸素放出、土壌侵食の防止などの機能にも改善が見られたという。中央テレビニュースアプリが伝えた。
野生動物の保護では、三江源国家公園のチルー(チベットカモシカ)の個体数が7万頭余りまで回復した。アムールトラ・アムールヒョウ国家公園では、野生のアムールトラが設立当初の27頭から72頭に、アムールヒョウが42頭から115頭に増加した。また、野生のアムールトラが5頭の子どもを連れて歩く映像も撮影された。海南熱帯雨林国家公園では、カイナンテナガザルの個体数が7群44匹に増えた。ジャイアントパンダ国家公園は、中国国内に生息する野生のジャイアントパンダの70%以上を保護している。武夷山国家公園では、雨神角蟾(Boulenophrys ombrophila)、武夷林蛙(Rana wuyiensis)、福建天麻(Gastrodia fujianensis)などの新種がこれまでに発見されている。
野生動物や生態環境を監視する体制も整備された。国家公園のモニタリングシステムが稼働を開始し、重点区域ではリアルタイムの監視が可能になった。各国家公園では、衛星リモートセンシング、ドローン、赤外線カメラ、人工知能(AI)などを組み合わせた監視ネットワークを構築し、生態環境の変化や野生動物の活動、人間活動による影響を把握するとともに、異常を検知する仕組みを整えている。アムールトラ・アムールヒョウ国家公園にもこうしたモニタリングシステムが導入されたほか、ジャイアントパンダやテナガザルなどを対象とする国家レベルの保護研究センターも設立された。
また、国家公園の管理区域と周辺地域で、関係機関が共同して巡回し、違法行為を取り締まる仕組みも整備された。監視情報を管理や対応につなげる体制の構築が進められている。

(画像提供:人民網)
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