2024年12月
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バイオテクノロジー政策を審議する官民連携の国家委員会設立 韓国

韓国の科学技術情報通信部(MSIT)、産業通商資源部(MOTIE)、保健福祉部(MOHW)は、10月29日の閣議で大統領令「国家バイオ委員会の設立および運営に関する規定(Regulation on the Establishment and Operation of the National Bio Committee)」が承認されたことを受け、同委員会の結成を正式に開始すると発表した。

この委員会は、世界のバイオエコノミーの先頭に立つことを目標に韓国政府が4月に発表した「先進バイオテクノロジーイニシアティブ(Advanced Biotechnology Initiative)」に基づき、公共部門と民間部門の能力を統合するハブとして設立される。医療、食料安全保障、資源、エネルギー、環境などのバイオテクノロジー分野に関する予測や戦略を提供し、バイオエコノミーとバイオセキュリティにおける韓国の競争力強化に向けた政策を審議する、部処庁横断的な最高意思決定機関として機能する。

メンバーは最大40名で構成され、大統領を委員長とし、関連する部処庁の大臣や科学技術主席秘書官(Senior Secretary to the President for Science and Technology)を含む政府部門メンバーと、大統領が選出した専門家から成る民間部門メンバーを含める。

この委員会では主に以下に関する審議を行う。

  1. 主要なバイオテクノロジー政策・システムの策定・改良
  2. バイオテクノロジー部門の進歩や競争力を阻害する規制の評価・改正
  3. 研究開発(R&D)戦略や主要な投資計画の制定・調整
  4. バイオセキュリティ能力の強化
  5. バイオテクノロジーにおけるR&D・産業基盤の開発
  6. 官民・国際協力の枠組みの形成
  7. 複数機関によるバイオテクノロジープロジェクトの計画・調整
  8. 大規模バイオテクノロジープロジェクト計画の調整

韓国政府は、この委員会により、現在個々の部によって管理されているバイオテクノロジー関連政策の統合や相乗効果が加速されるとの確信を表明している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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