(出典：豪政府)

オーストラリア産業・科学・資源省(Department of Industry, Science and Resources)は7月5日、豪連邦政府の2024/25年度予算案に基づき、これまでオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の傘下にあった国立AIセンター(NAIC)が、同省の管轄下に移ることを発表した。

NAICはAIに関する産業界との連携や産官学連携の新たなモデルの推進において豪政府の中心的機関となっている。今回の変更は、豪州全体から収集されるAIに関する助言を、政府へより良く繋げることを目的としている。また、同省が産業界・地域社会の関与や専門家の助言に基づき行う政府全体の調整業務に対する支援として、予算案に盛り込まれた措置を補完するものとなる。

NAICは引き続き、以下を重点分野とする。

• 障壁や課題への対応を通じた、中小企業のAI導入の支援
• 豪州のAI産業の育成
• AIエコシステムの形成
• 安全で責任あるAI慣行の推進

これらの重点分野への取り組みには、ビジネス・産業向けの以下のようなリソースの開発や提供が含まれる。

• AIの導入を支援するためのコースや基本的情報
• AIの責任ある利用方法に関する詳細なガイダンス
• 豪州のAI産業から収集・選別されたリソース
• AI導入を検討している企業と地域のAI構築業者を結びつけるイベント

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部