タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)は5月31日、EU-ASEAN地域対話文書・強化版(E-READI)を通じて欧州連合(EU)と協力し、タイ高等教育科学研究イノベーション省(MHESI)の支援を受け、5月28~29日にタイのアユタヤで東南アジア諸国連合(ASEAN)地域研究インフラ(RRI)戦略策定ワークショップを開催したことを発表した。
(出典:NSTDA)
ワークショップには、ASEAN科学技術イノベーション委員会(COSTI)が推薦したASEAN加盟10カ国の代表者で構成される専門家グループであるASEAN RRIタスクフォースが参加した。参加者はASEAN RRI戦略を策定するため、E-READIの支援を受けた「ASEAN研究インフラ(RI)ランドスケープ・スタディ」で概説された提言に基づき、議論を行った。議論の内容はガバナンス、財務管理、技術移転と産業連携におけるRIの役割、ASEAN域内およびバイオ地域間連携、人材プールと能力開発など、いくつかの主要分野にわたった。
既存の国家研究インフラを紹介する電子カタログの開発について全会一致で合意したことが、ワークショップの重要な成果の1つである。これにより、これらの施設を活用するうえでの地域的な共有と協力が可能になる。
本ワークショップはASEANの研究能力の強化、域内およびEUを含む域外との交流と知識移転の促進、経済成長の促進に向けて重要な一歩を踏み出すものとなった。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部