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人型ロボット100メートル走、なぜゴール後に「壁に激突」するのか

2026年09月03日

 中国北京市で開かれた第2回世界人型ロボット運動会では、人型ロボットの100メートル走で8秒64の記録が出た。一方、ゴール後には多くのロボットが十分に減速できず、そのまま防護壁に衝突した。なぜ高速で走れるロボットが、ゴールではうまく止まれないのか。新華社が伝えた。

 現在の人型ロボットにとって、高速走行から安定して停止することは容易ではない。高速で走っている間は重心が大きく前方に傾き、左右の脚を素早く入れ替えながらバランスを保っている。この状態で急激に減速すると、慣性によって姿勢を崩し、そのまま転倒する可能性が高まる。

 そのため制御では、短時間で急減速することよりも、姿勢を崩さずに速度を落とすことが優先される。急ブレーキをかければ停止距離は短くできるが、転倒するリスクが高まる。一方、バランスを保ちながら減速すれば、停止までにより長い距離が必要になる。

 人間の選手であれば、ゴールに到達する前から速度を調整し、減速に備えることができる。一方、ロボットはセンサーでゴールラインを認識し、その情報を基に減速制御を始める。最高速度に近い状態では、認識や制御にわずかな遅れが生じるだけでも停止に使える時間や距離が短くなり、反応した時には防護壁が目前に迫っていることもある。

 こうした走り方には競技規則も関係している。ゴールラインの先には衝撃を和らげる防護設備が設けられており、ラインを通過すれば記録として認められる。そのため競技では、ゴール後に完全に停止する性能よりも、ゴールまでの加速性能や走行速度を優先した制御が採用される場合がある。壁への衝突や転倒も、高速走行時に機体や制御システムがどのような挙動を示すかを確認する材料になる。

「天工Ultra」を使用した天驍チームのエンジニア、高大偉氏によると、ロボットの性能をできる限り引き出すため、今回の競技では走行性能と制御のバランスを取る方式を採用したという。今後は、人型ロボットの走行速度をさらに高めていく考えを示した。

 今大会では、100メートル以外の陸上競技でも前回を上回る記録が出た。400メートル走は前回の1分28秒03から、今回は小型部門で45秒66、大型部門で38秒15に短縮した。1500メートル走も前回の6分34秒40から2分21秒64となった。垂直跳びは前回の0.956メートルから3.40メートルに伸びた。

 第2回世界人型ロボット運動会の組織委員会関係者は、競技を通じて人型ロボットの性能や課題を検証することが大会の目的の一つだとしている。今回の大会では、走行速度や跳躍性能など複数の競技で前回を上回る記録が出た。

(画像提供:人民網)

 
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