2026年09月07日-09月11日
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恒星はなぜ生まれにくくなった? 中性水素枯渇説に新知見

2026年09月10日

 中国科学院国家天文台、上海天文台、上海交通大学などからなる国際共同研究チームはこのほど、中国天眼(FAST)とダークエネルギー分光装置(DESI)を利用し、45億年前から現在までの宇宙における中性水素の変化を高精度で測定した。恒星形成活動が徐々に衰えてきた原因を解明する手掛かりになるという。研究成果は国際学術誌「Nature Astronomy」に掲載された。人民網が伝えた。

 宇宙で新たな恒星が形成されにくくなっているのはなぜか。銀河の形成と進化を研究する上で、長年注目されてきた問題だ。これまでは、宇宙の進化に伴って恒星の材料となる冷たいガス、中でも中性水素が消費され、その結果、恒星形成活動が衰えたとする見方が広く受け入れられてきた。この見方が正しければ、恒星形成率の低下に伴って冷たいガスの蓄積量も減少することになる。

 しかし、中・低赤方偏移の宇宙で中性水素の総量が時間とともにどのように変化してきたのかについては、これまで信頼性の高い直接的な観測データが不足していた。

 今回の研究では、FASTによる高感度の電波観測とDESIによる大規模な分光サーベイを組み合わせ、全天の約3分の1に相当する領域にある約250万個の銀河を分析した。大規模なサンプルを使うことで、宇宙における中性水素の変化を高い統計精度で追跡した。

 測定の結果、45億年前の宇宙では、恒星形成率が現在の約2.5倍だったのに対し、中性原子水素の密度は現在の約1.4倍だった。

 つまり、恒星形成活動が大幅に低下する一方で、中性水素の蓄積量は同じような割合では減少していなかった。この違いから、中性水素の急速な枯渇だけでは恒星形成活動の低下を説明できないことが示された。

 研究チームは、宇宙の後期に大きく変化したのは、ガスが中性原子水素から分子水素へ、さらに恒星へと変換される過程である可能性を指摘している。宇宙網からのガス供給が弱まり、ガス密度が低下することで、中性水素から分子水素への変換効率も低下する。その結果、中性水素の蓄積量は比較的安定している一方、恒星の形成に直接使われる分子ガスが徐々に減少している可能性がある。

 研究は、中国科学院国家天文台の姜鵬研究員のチーム、上海天文台の郭宏研究員のチーム、上海交通大学の楊小虎教授、景益鵬院士のチームが、DESI国際チームと共同で実施した。

(画像提供:人民網)

 
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