中国で、AIやロボットを使って24時間連続稼働する「ダークファクトリー」の導入が進んでいる。通用技術瀋陽機床股份有限公司では、AGV(無人搬送車)、大型門型マシニングセンタ、ロボットアームなどを組み合わせ、生産ラインを自動化している。新華社が伝えた。
同工場では、ロボットアームやAGV、自動画像検査システムなどが連携して作業する。瀋陽機床大型部品加工第2分工場の旋盤工程室で室長を務める王顕春氏によると、以前は1人が管理できる工作機械は1~2台で、材料の投入や取り出しも人手で行っていた。データ駆動型の自動生産ライン導入後は、生産効率が50%向上したという。
AIアルゴリズムを使って重点区域の火気や喫煙を検知し、警報を出す仕組みも導入している。同社によると、安全生産管理の効率は30%以上向上した。また、5Gを活用したエネルギー消費・照明管理により、月間エネルギー消費量は約15%減少した。現在、瀋陽機床では3つの作業場を「ダークファクトリー」として運用している。
鞍鋼集団関宝山鉱業有限公司の「ダークファクトリー」では、2台の大型ボールミルのほか、スマート点検ロボットや清掃ロボットが稼働している。原料から製品までの工程をロボットと自動化設備がシステムの指示に従って処理する。AI、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどを利用し、従業員は2キロ離れた遠隔操作センターから生産工程全体を制御できる。
2026年1月、工業・情報化部など8部門は「『AI+製造』特別行動実施意見」を発表し、製造業におけるAI技術の融合・応用を進める方針を示した。
スマート製造関連設備は他分野でも使われている。杭州の雲深処科技股份有限公司が開発した四足歩行ロボットは、電力、消防・緊急対応、警備・巡回、産業設備の運用・保守などに利用されている。
2026年春には、新松機器人自動化股份有限公司の溶接ロボット約100台が、吉利汽車義烏拠点の自動車溶接ラインに一括導入され、稼働を開始した。中国製のスポット溶接用産業ロボットが自動車の溶接ラインに大規模導入された初の事例となった。
中国では現在、基礎レベルのスマート工場が累計5万6000カ所余り、先進レベルが9000カ所余り、卓越レベルが500カ所余りある。フラッグシップレベルのスマート工場は15カ所で、一定規模以上の製造企業におけるAI技術の導入・普及率は30%を超えている。

新松機器人の工場で撮影された産業ロボット。(画像提供:人民網)